どんなお話?
ロースクールの教壇に立つ敏腕女弁護士・アナリースとその事務所スタッフ、優秀で選ばれたインターンの5人の受講生とのお話。
1シーズン15話をかけて、アナリースと5人の学生が関与している2つの事件が徐々に明らかになっていくのと同時に、毎回一話完結で裁判の様子を描くスタイル。
私自身法学部出身で4年間法律を学んでいました。ロースクールって面白そう!
やっぱり授業は講義中心で、講義は学生も多く、先生が一方的に話したり指名するスタイルが多かったかな。
本作では、アナリースが弁護士としてロースクルーの教壇に立つのですが、その授業がすごく面白そう。
聴講生は法律の基礎知識があることが前提で、法律の知識や論理を教えるのではなく、実際の裁判やその準備の場面で、どんな知識をどのように生かせば弁護士として依頼人の権利を守れるか、ということを教えています。
実際のケースを使い、アナリースが「この状況で被告人に有利にするためにはどのようなことが考えられるか」と学生たちに問いかけ、学生たちは次々と思いついたアイディアを出す。
私がいた大学では、ゼミではそういうスタイルもあったけど、講義で活発に双方向でキャッチボールしている場面ってなかったから、やっぱアメリカのロースクール面白そうだなーって思っちゃいました。
ちなみに、本作の舞台はロースクールですが、アメリカと日本の大学は大分様子が違うようです。
特に学部。日本では、「●●大学■■部」を指定して受験をして、合格すればそのあと4年間在籍するのが一般的ですが、アメリカでは大学の申し込み時には学部は保留としておいて、いくつか授業を受けてから専攻を決めたり、一度決めた専攻を変えたり、ということが日本よりも頻繁&簡単にできる仕組みになっているそうです。
18歳でまだ大学の様子も学習内容も分からないうちに申し込みをして、実際に授業を受けてみて考えや希望が変わることは普通じゃないか!別に自分の希望が変わったら専攻も変えたらいいじゃないか!という思想のようです。
鉄の女弁護士 アナリース
敏腕弁護士で負け知らずという設定のアナリース。
学生に対しても全く容赦なく、できない者は弁護士になんかなるな、的な感じ。
シリーズをとおしても、笑顔のシーンってないんじゃないかな…。
そんな彼女も家族問題や恋愛問題、仕事で悩むこともあって、泣いたり悩んだりする、弱気のシーンはあって、普段強くて「鉄の女」のイメージのアナリースと対照的に描かれてます。
アナリースを演じるヴィオラ・デイビスという女優さんは、「ダウト~あるカトリック学校で」という映画での演技がすごく印象的です。
メリル・ストリープが演じるシスターが、フィリップ・ホフマン・シーモアが演じる神父が少年にいたずらしたのでは、と執拗に迫るという作品で、いたずらされたとされる少年の母親を演じていました。
シスターと、その件について2人で話すシーンがあるのですが、長いセリフで、その中で静かに、でも内では激しく感情を持っている様子が伝わってくる迫真の演技が印象的でした。
「ダウト~あるカトリック学校で~」では、その年のアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされていました。それほど、印象深い存在感を放ってました!