RIOの日記

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『ジョジョ・ラビット』感想 - 「戦争は、どうやったら終わるものなのだろう。」

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アカデミー賞に6部門ノミネートされた『ジョジョ・ラビット』を鑑賞しました。

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公開初週のツイッターでは絶賛の嵐。

 

早く観たくて、今日という日を首を長くして待っていました!

 

明るく笑えて心がホッと温まる前半から一転、後半は「第二次世界大戦中のドイツ」で引き起こされる悲しい出来事が続き、それでも前を向いて成長するジョジョの勇敢さに涙が止まりませんでした。

 

 

 

 

ロージーの母親像

ヒトラーを空想の友人として思い描くほどの「大ファン」であるジョジョ。

一方、母親のロージーは戦時中のドイツにいるにも関わらずナチズムから一線を画した思想の持ち主。

 

そんな彼女が信じる「正しいこと」を、ジョジョに決して押し付けたりしません。

時代背景を考えれば、ジョジョがヒトラーを心から崇拝していた方があらぬ疑いをかけられることもなく安全だったのかもしれないけれど、子供を信じて真摯に向き合っている彼女の姿が一番印象に残りました。

 

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だからこそ、中盤のジョジョが「靴」を見つけてしまった場面の衝撃は大きかった…大号泣。。。

 

戦時中で明日の生活の心配をしなければならないような状況にあっても、ジョジョやエルサに語る「愛」「人生を楽しむこと」の大切さは、今の私たちにも必要な教えのように感じます。

 

「愛とはお腹の中で蝶々が飛び回るような感覚」という表現、気に入りました🦋

 

ロージーは、エンドロールの直前に映し出されたリルケの詩を全力で次の世代に伝えようとしていたのかもしれないです。

 

「すべてを経験せよ 美も恐怖も 生き続けよ 絶望が最後ではない」

 

Let everything happen to you

Beauty and terror

Just keep going

No feeling is final.

 

今、何か辛いことに遭遇したとしても、それは長い目で見れば人生を築いていく上で必要な出来事であり、何よりも大切なのは生き続けていくこと。

 

リルケの詩の引用を見て、ロージーがそう言っているように感じました。

 

今NETFLIXでティーンエージャーの自殺をテーマにした「13の理由」という海外ドラマを見ているのだけれど、それは本当に強く思います。

 

 

 

 

戦争、ダメ、ゼッタイ

年明け早々、「アメリカVSイランで戦争か?」なんていうニュースも流れましたが、今でも戦争はなくならず、無数の人が苦しんで傷ついています。

 

人間は愚かな生き物だな、といつも思うけれども、中でも最も愚かな行いは戦争じゃないかな、と思っています。

 

今読んでいる「熱源」という直木賞を受賞した小説の冒頭に、このような一文がありました。

 

戦争とは、どうやったら終わるものなのだろう。私は不思議に思った。

 

この一文は、終戦時の日本が舞台です。天皇がラジオで降伏宣言をしたにも関わらず、戦地では兵士が戦いをやめず、殺して殺されていたそうです。

 

『ジョジョ・ラビット』を見ていても、全く同じことを思いました。

本物のヒトラーは追い詰められて自ら頭を銃で撃ち抜いて自殺しますが、それでも戦争は終わりません。

 

同じ人間同士なのに、「アメリカ軍」「ロシア軍」「ドイツ軍」という所属だけで目の前の相手を殺しあう。そんな不条理でただただ悲しい戦争の現実も描かれていました。

 

予告で伝わるポップでコミカルな雰囲気の中に、実は戦争の怖さ・悲しさなどのシリアスなメッセージも盛り込まれていました。

 

個人的には、キャプテンKを演じたサム・ロックウェルが魅力的でした。そして大いに泣かされました。。。

 

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楽しくて、笑えて、悲しくて、虚しくて、それでも最後は元気付けられる。

とても素敵な作品で、アカデミー賞にこれだけ多くノミネートされたのも納得!!

 

 

 

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