日本ではスキマスイッチの「全力少年」のBGMでおなじみ(?)のディズニー映画、『2分の1の魔法』を鑑賞しました。
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"家族"をテーマのメインに置くところにディズニーらしさを感じつつ、個人的には「自分一人では出来ないことも、身近な人とサポートし合えば目的を果たせる」というメッセージにとても感銘を受けました。
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『2分の1の魔法』
— Rio (@nami11star1) 2021年4月3日
みんなそれぞれ得意/不得意があって、特定の誰かだけが活躍するヒーローではなく、お互いに補い合いながら冒険していく内容がとても胸に刺さったし、だからこそラストは泣けた〜(。-_-。)
現実とファンタジーが融合したような世界観も好みでした💫 pic.twitter.com/yMakfFcfHz
✔︎ ディズニー、ピクサー作品のファン。
✔︎ ファミリーで楽しめる映画を見たい。
✔︎ アドベンチャー気分を味わいたい。
あらすじ、基本情報
魔法が消えかけた世界で暮らす少年・イアンの願いは、生まれる前に亡くなった父に会うこと。16歳の誕生日プレゼントに、父が母に託した魔法の杖を贈られた彼は、魔法オタクで陽気な兄・バーリーの助けを借りて、父を完全に蘇らせる魔法を探す旅に出るが・・・。
生まれる前に亡くなった父に一度でいいから会いたいと願う少年が、魔法で父を蘇らせようと奮闘する。トム・ホランドとクリス・プラットが主人公の兄弟の声を担当。
※U-NEXT作品紹介ページより引用
真面目で内気な弟のイアンと、陽気で魔法オタクの兄・バーリー。
そして女手一つで兄弟を育てている母。
普通だけどパワフルな家族がこの物語のメイン。
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<基本情報>
- 原題:Onward(前方へ、という意味)
- 制作国:アメリカ
- 上映時間:103分
- ジャンル:アニメーション
- 監督:ダン・スキャントン
(注)記事公開時点(2021/4/5)では、Amazon Prime VideoまたはU-NEXT*1での有料レンタルで視聴可能。
以下ネタバレが含まれますのでご注意ください
自分一人でやり切れなくて当然!お互い協力し合うことの大切さ
イアンが物語の主人公と紹介されているものが多いと思うけど、私個人では家族3人が主人公でした(それに周りの人も)。
誰か一人でも欠けていたら、この物語は違った結末になっていたに違いありません。
- 魔法の才能を持つけど、魔法については何も知らないイアン
- 魔法の知識は豊富だけど、魔法は全く使えないバーリー
- 誰よりも肝っ玉・・・いや勇気と強さと優しさを持つ母
特にイアンとバーリーは、自分の足りない部分をお互いに補い合えたからこそ、目的であった「父を蘇らせるために必要な不死鳥の石を手に入れる」というミッションを達成することができました。
今の時代、学校でも職場でも一人でなんでも出来てしまう人なんていません。
人はそれぞれ得意な分野・苦手な分野があって、強烈なリーダーシップを持つひとりが何でもやるのではなく、メンバーそれぞれの持ち味を最大限発揮できるよう導くことができる人が良きリーダーとされています。
この複雑な現代社会において、一人でなんでも解決できてしまう万能な人などそもそもいないでしょう。だからこそ、本作の家族によるチームワークで乗り切るという描写がとても現実的だし、見ている側としてもスッと腹落ちしたんだと思います。
実生活で何かにつまづいたり壁にぶつかった時、自己嫌悪を感じたり「できない」とすぐに諦めてしまうのではなく、手を貸してくれそうな人を探して頼ることのできる、そして自分が頼られた時には快くサポートできるような人でありたいな、と思います。
邦題の「2分の1の魔法」も、そう考えると色々意味が詰まっていて良いですね🌟
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予告を見た時には、死んだお父さんの下半身しか復活させられなかったからこのタイトルなのかな?って思ったけど、きっと
- 魔法使いとしてはまだまだ半人前のイアン
- バーリーとイアン2人揃って魔法の威力が発揮できる
- 父が杖を託しただけでは会うことは叶わず、復活の魔法の完成には母の強力なサポートが必要だった
といったことも裏にあったのかな、なんて思いをめぐらせています。
現代社会とファンタジーが融合した世界観
メインのイアンたち一家はエルフ。
母の今の恋人は、上半身が人間で下半身が馬のケンタウロス。
そのほかに妖精やドラゴン、ユニコーンなどが登場し、みんな同じ世界で共存して暮らしています。
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これだけ聞くと、とてもファンタジーな世界観!
でもみんなの生活スタイルはまさに現代社会そのもの。
生活の利便性のためにテクノロジーが発達し、空を飛べるはずの妖精はバイクに乗り、電気網が発達しているから魔法もいらない。
今までありそうでなかった、新鮮な世界観でした。
また色々な種族の生き物が一つの世界に共存している点も、今っぽさを反映しているなぁと感じました。
数年前、『ズートピア』を鑑賞した時に感じたのと同じ。
昨年以降、BLM*2や、コロナを機に深刻化しているアジア系人種への差別など、いまだに人種差別が根強く残る今の世界で、多様性や共存の世界の美しさが多くの人に伝わるといいな。
身近にいるからこそ見落としがちな家族の大切さ
「最も身近な人は?」と問われたら、私は間違いなく家族と答えます。
だけど、身近だからこそ「そこにいて当然」「助けてもらって当然」みたいな気持ちになり、その存在の大切さを忘れてしまいがちでもあります。
イアンは今は廃れた魔法にうつつを抜かしているバーリーのことを軽蔑した気持ちを心の奥底に抱いていて、それが魔法をきっかけに表面化。
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大好きな弟にそのように思われていてなーリーがショックを受けるのは当然として、当のイアン本人も最初は自分の本当の気持ちに気付きビックリ。
それでも不死鳥の石をめぐる冒険の最中でイアンは、バーリーを表面的にしか理解してなかったことに気付きます。
バーリーはその明るさとどっしりした器の大きさで、(本人は無意識かもしれませんが・・・)いなくなった父親代わりとしてイアンを見守って成長を手助けしていたのです。
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私自身も最近産休入りして家庭以外のコネクションが減ったこともあり、「家事のやり方が違う!」とか「もっと家事やって欲しい!」とか不満を募らせ気味で今まで以上に家族に対して厳しくなってしまい、自分自身にストレスを溜め込んでしまっていて反省・・・良いことや嬉しいことにも同じくらい意識を向けなきゃね。
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