NASAのプロジェクトに貢献した黒人女性のストーリー
少し前ですが、映画「ドリーム(原題:Hidden Figures)」を鑑賞しました。
主人公のキャサリンは幼い頃から数学の才能を発揮し、大人になりNASAのプロジェクトチームに加わることに。
ただ、作品の舞台となった1960年代はアメリカで人種差別が「日常」だった時代。トイレや食堂、バスの座る席も白人とそれ以外との人種で分けられるような差別が当然だとされていた時代。私はその時代を知らないけれど、50年ほど経った今実際にアメリカに住んでみて、だいぶ住みやすい国になったんだなぁと実感しました。
そんな中、キャサリンをはじめ作品に出てくる黒人女性たちはキャリアや生活でイヤな思いをしたり大変な目にあったりします。
だけど彼女たちのすごいところは、そういう環境や社会に対して文句をぶーたれるのではなく、前向きな姿勢で自分ができる精一杯で立ち向かう姿だと思います。
私も会社勤めで、友達と会社や職場の人の文句を言ってストレス発散したりすることも多い・・・それじゃぁ何の解決にもならないんだけど、でも文句を言うのって簡単だしすっきりするし。
だからこそ、彼女たちのグッとこらえて前向きな姿勢を保つことの大変さが良く分かります。
そんな、当時の不公平な社会描写も映画の中では見ることが出来ます。
NASAの宇宙計画に貢献した黒人女性たちのストーリーは、すでに書籍としては販売されていて、今回メインの3人(キャサリン、メアリー、ドロシー)に加え、他の方のストーリーもまとめられていました。
Rocket Girls: How Three Black Women Helped the United States Win the Space Race (English Edition)
- 作者: Hakeem Brown
- 発売日: 2017/06/07
- メディア: Kindle版
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↓こちらは映画の原作本。日本語の翻訳版はまだ出てない・・・残念。
センスのない邦題に炎上、修正したものの・・・
「Hidden Figures」が、日本では「ドリーム 私たちのアポロ計画」という邦題で公開されることが決まるや否や、SNS上で炎上。結局、「ドリーム」として公開されることになりました。
「アポロ計画」が実際の作品の内容と違う、というのはもうタイトルのセンス以前の問題だとして、「ドリーム」も、実際映画みると「違うんだよなぁ・・・」っていう残念な感じ・・・。
そもそも、「Hidden Figures」とは日本語で「陰の立役者」という意味。歴史的にも大きな出来事であるNASAのマーキュリー計画や当時の時代背景の中で、実は知られざる黒人女性の活躍があったんだよ、ということを伝える作品なのに。
「日本人にはなじみがないから」っていう理由で、タイトルを変えられちゃうのってやっぱマーケティング的発想なのかな。「Hidden Figures」が「ドリーム」で公開されたからってそんなに収入かわるものなのだろうか・・・まぁ、変えてもいいんだけど、ちゃんとマシなタイトルにしてほしい・・・切実に。
海外ドラマでおなじみの顔ぶれがちらほら。
主演のタラジ・ヘンソンはドラマ「エンパイア」のクッキー役で有名ですね。クッキーの超ド派手イマドキファッションから一点、1960年代のクラシカルな服装に。美人さんはやっぱり何を着ても似合うからうらやましい。
ドラマ「ビッグバン・セオリー」のシェルドンも、キャサリンの(ちょっと嫌味な)同僚として登場。
相変わらずの七三分けで、私にはシェルドンにしか見えなかった・・・(笑)
ちなみにシェルドン役のジム・パーソンズはアメリカのTVコマーシャルにも出ていて、それが結構頻繁に流れるから、ほぼ毎日見かけてる・・・笑
The Pool | Jim Parsons | Intel
まとめ
日本ではヘンテコ邦題のおかげで思わぬ形で注目を浴びたけれど、中身は見ごたえ十分で考えさせられます。実話をベースにした作品って、少しシリアスで重い印象もあるけれど、この作品は軽快な部分もうまく織り交ぜてメリハリがついた作品なので、普段映画をあまり見ないような方でも見やすいと思います☆
Rotten Tomatoesでの評価も高く、興行的にも制作費の10倍以上を稼ぐ大成功を収めているので、早く日本でも公開されるといいですね^^