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『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1の感想 - GOTの世界観を引き継ぐ圧倒的な面白さ!

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大傑作の海外ドラマシリーズ、『ゲーム・オブ・スローンズ』の前日譚

ターガリエン家の栄光と衰退を描いた新たなドラマシリーズがスタートし、そのシーズン1を鑑賞。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

 

ストーリーも映像もとても凝られていて、たったドラマ1話とは思えないほどの圧倒的なクオリティは、「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズを見事に継承していました。

 

ただ、1話の重みがハンパなく、観終わると興奮とモヤモヤとで目が冴えてしまい、全く寝付けませんでした。笑

 

ものすごいところで終わってしまったけれど、シーズン2も決定したとのことで、首を長くして次のシーズンを待とうと思います。

 

 
 
 
 
 
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あらすじ

 

ドラゴンを操るターガリエン家が長きにわたり統治するウェスタロス大陸。

王ヴィセーリスの跡継ぎ問題が浮上し、平和な治世に陰りが生じる。

王位継承権を持つのは、王の娘レイニラ、そして王の弟デイモン。

 

”鉄の玉座”を巡り、壮絶な戦いが始まるー。

U-NEXTの作品紹介ページより引用

 

今作は、玉座に就き王国を治めるターガリエン家の承継者争いを描いています。

それと同時に、性別を理由に不当に扱われつつも負けずに戦い続ける女性をテーマにした作品でもあるように感じました。

 


www.youtube.com

 

 

登場人物

 

ターガリエン家

  • ヴィセーリス・・・七王国の王(5代目)。
  • デイモン・・・ヴィセーリスの弟。奔放で腕っぷしが強い。
  • レイニラ・・・ヴィセーリスの長子であり長女。エイゴンが産まれる前に、ヴィセーリスの後継に指名された。
  • アリセント・・・ヴィセーリスの再婚相手。レイニラの幼馴染。”王の手”であるハイタワーが父。
  • エイゴン・・・ヴィセーリスとアリセントの間に産まれた長男。自堕落な生活を送る。
  • エイモンド・・・ヴィセーリスとアリセントの第二子。次男であるが故に幼少期から悔しい想いを抱き、その劣等感をバネに立派な戦士に成長。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

ヴェラリオン家

  • レイニス・・・ヴィセーリスの従兄弟。4代目の王の崩御時、時期王座の候補者であったが、女性ということで戴冠ならず。
  • コアリーズ・・・レイニスの夫。海軍を率いる。
  • レーナー・・・レイニスとコアリーズの息子。レイニラの夫だが男色。


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(c) 公式サイトより引用

 

その他

  • オットー・ハイタワー・・・”王の手”として、ヴィセーリスに助言するなど政局を左右する影響力を有する。シーズン途中で一度失脚。
  • サー・クリストン・・・王家のガード。当初はレイニラに仕えていたが、色々ありアリセントに忠誠を誓う。
  • ライオネル・ストロング・・・ハイタワーの代わりに”王の手”を務める。
  • ラリス・・・ハイタワーに代わり”王の手”となったライオネルの息子。足が不自由だが、王家の情報通で、時に冷酷なこともためらいなく実行できる。
  • ハーウィン・・・ラリスの兄弟でネイニラの浮気相手(言い方正しくないかも・・・汗)

 

こちらの記事でも、ターガリエン家の家系図などをチェックできます。

time.com

 

 

 

以下、作品のネタバレが含まれますのでご注意ください。

 

 

 

 

(おさらい)ゲーム・オブ・スローンズの時代でのターガリエン家

 

本作「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」は、「ゲーム・オブ・スローンズ」の前日譚。

具体的には、200年前を舞台にしています。

 

では、この作品につながる「ゲーム・オブ・スローンズ」の時代でターガリエン家はどのようになっていたのかを改めて振り返ってみようと思います。

 

 

  • ターガリエン家最後の王、エイリス・ターガリエン(通称"狂王")が、ジェイミー・ラニスターによって倒される。狂王の娘が、デナーリス・ターガリエン
  • デナーリスのお兄ちゃんも、名前はヴィセーリス。ただ、王の器のある人間ではなく、早々に死んでしまう。
  • 狂王の最後の末裔であるデナーリスは、自らが正当な玉座の後継者であると主張。「ゲーム・オブ・スローンズ」の中心的キャラクター。
  • シーズン途中まで生きているドラゴンは存在しなかったが、デナーリスが孵化に成功。「ドラゴンの母」という肩書きも名乗るように。
  • 狂王の失脚後、ロバート・バラシオンが王に即位。「ゲーム・オブ・スローンズ」で名高い悪女であるサーセイ・ラニスターを妻に持つ。

 

シーズン1では、”狂王”エイリス・ターガリエンが、その呼称のとおり狂気じみた悪行を企てたことにより失脚。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

その玉座を取り戻すべくデナーリスが、圧倒的不利な状況の中奮闘します。

ですが玉座まであと一歩のところで、まさかの最終シーズンで命を落とします。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

父であるエイリスと同じような凶行を企てたからなのですが・・・なんとも言えない気持ちになりました・・・。

 

「ゲーム・オブ・スローンズ」の最終シーズンの評価や意見が大きく割れるのは、この展開・描写が主な原因の一つでしょう。

 

「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」の感想・・・女性について考える

 

私は女性なので、すごく共感するシーンの多い作品でした。

ですが、男性視点だとどのように見えたのかな。気になります。

 

出産

 

現代の技術・医学を持ってしても、出産は命懸けです。

本作の舞台ではなおさら。

出産中に命を落としたり、死産だったり・・・

「生」をイメージすることの多い出産シーンですが、本作では「死」がまとわりついていました。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

ですが、決して誇張だったりファンタジーだったりとは思いません。

昔も今も、出産はまさに命懸け、死と隣り合わせ。

 

自分自身が出産を経験したからこそ、そのリアルさを描いてくれたことが嬉しかったし、出産の奇跡や大変さが、一人でも多くの視聴者に伝わっていると嬉しいなと思いました。

 

後継者=男子、という不条理

 

ヴィセーリスの長子として、レイニラが次期後継者に指名されます。

ヴィセーリスの弟であるデイモンは、強い戦士ではあるものの、身を固めることもせず、周囲からも「王の器ではない」とみられていました。

 

その当時から、女性であるレイニラを後継者とすることに不安や疑問を抱く者が少なくなかったものの、ヴィセーリスは頑なに「レイニラこそ玉座の後継者にふさわしい」と主張し続けます。

 

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(c) 公式サイトより引用

 

ところが、状況は一変します。

ヴィセーリスがアリセントと再婚し、その間に男の子が誕生します。

”王の手”のハイタワーをはじめ、周囲の者も「息子を後継者とすべき」と主張し続けます。

 

結果的に、シーズン1ではそれが最後まで火種となりストーリーが進んでいくのですが・・・

 

よく考えれば不思議なもので。

長男・次男の間であれば、疑いもなく長男が跡を継ぎます。

 

ヴィセーリスとアリセントの間には、長男・エイゴンと次男・エイモンドの2人の男子が生まれます。

 

長男のエイゴンは帝王教育を全く受けず、王としてだけでなく人としても最低の部類で、自堕落な生活をしているような人間。

一方でエイモンドは、ガッツがあり、地道に剣術などの稽古に励み、自ら道を切り開く、王としての要素を兼ね備えています。

 

それでも、誰一人、「エイモンドに継がせた方が良いのでは」と助言する者はいません。

 

王はある意味お飾りで、周りの者が実際にはコントロールできるから、ということもあるでしょう。それでも、長男である事実は大きいのです。

 

なのに、男女で見ると、先に産まれた女性ではなく、後に産まれても「男性」というだけで正当な後継者とされます。

 

日本でも、天皇の長女である愛子様ではなく、秋篠宮家の長男の方が継承順位が高いというルールがいまだに残っています。天皇制については、単純に男女の問題として語れないほどの長い歴史と重みがあるので難しい問題ではありますが、人柄や家柄を見ても愛子様にこそ次期天皇を継いでほしいと願っている国民の数の方が多いように思いますが、そういう人望だったり人柄だったりということは無視され、性別が優先されることに、どうしても不条理を感じてしまいます・・・

 

女性はリーダーに向いていないのか?

 

個人的に、とても印象に残っているシーンがあります。

シーズン終盤でレイニスがアリセントに、「二番手で満足か、一番になりたいと思わないのか」というようなことを言うセリフがありました。

 

ハイタワーの娘として、エイゴンの母として、必死でエイゴンの即位に向けて画策するアリセント。

「結局そこにあなたの意志ってあるの?」

ということをバチッと言い放ちます。

 

(ヴィセーリスが死に際にとんでもなく紛らわしいことを話すのがそもそもの問題なんだけどね・・・それがないと物語が成立しないのでしょうがないですね。笑)

 

一度は、ヴィセーリスと玉座の候補者となりつつも叶わなかったレイニス。

シーズン中は「小難しくて怖くて、まるで小姑みたいな人だなぁ」なんて思う場面もチラホラありましたが、やはり一度は玉座の候補者にもなり、敗れた後も一族を引っ張ってきた女性だけあり、説得力もあるし力強さを感じます。

 

最近は変わりつつありますが、やはり私の世代でも、「リーダーは男性、女性はサポート」みたいな無意識の思い込みとかがあることは珍しくないと思います。


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(c) 公式サイトより引用

 

日本では男女間で教育システムも学習環境も大きな違いがなく、男女間で能力や特性に大きな差がないのに、企業の管理職や政治家の女性比率が、世界的に見ても低いのは、やはり無意識的なジェンダーの思い込みが影響している部分も大きいように思えます。

 

男女共同参画に関する国際的な指数 | 内閣府男女共同参画局

 

少し前に読んだ本でも、親が何気なく例えば「女の子は文系、男子は理系が得意だよね」みたいな、ジェンダーに関することを口にすると、言われた子はそう思い込んでしまう傾向にあるとのことです。

 

今1歳の娘には、将来やりたいことやなりたいものに、変なためらいとかをせずに、臆せずトライしてもらいたいと思います。そのために、私たち両親のちょっとした言葉や態度が大事なので気をつけたいです。そして、女の子が性別を理由に何かしらの苦労をしない世の中になって、娘が成長した頃には、日本のジェンダーレベルも、少なくとも世界の標準レベルまで改善していたら嬉しいな。

 

 

 

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