また一つ、好きな海外ドラマシリーズが終わりを迎えました。
さみしい・・・
ネットフリックスオリジナルの海外ドラマ
『デッド・トゥ・ミー』
シーズン3で、シリーズ完結。
(c) 公式ウェブサイトより
何が面白いかをネタバレなしで語るのは難しいですが、
- ジェンとジュディの女の友情が熱い
- 2人の息子を女手一つで育てるジェンがカッコいい
- ジェンの息子たちは手がかかるけどなんだかんだ愛らしい
- 悪役がいない。みんないい人。そしてナイスキャラ。
と、特にジェンと境遇が似ている私(ワーママで年代も近いだけですが・・・)は、勇気と元気をたくさんもらいました。
↓シーズン1、シーズン2は過去記事をご覧ください↓
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ジェンを演じていたクリスティナ・アップルゲイトは、多発性硬化症を患っていることを公表しました。
この作品の撮影中に診断を受けたとのこと。
そんな重大な病気の宣告を受けながらも役を演じきった彼女がすごい。
この病気は、日本でも難病に指定されているそうです。
そんな中でジェンを演じきった彼女は、ジェンと同じように強い人なんですね。
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以下、作品のネタバレが含まれますのでご注意ください。
Grief:訳)主に人を亡くした際の深い悲しみ
シーズン3は、Griefが一つ大きなテーマだったように感じます。
- スティーブを亡くしたベンやスティーブのお母さん
- ジュディの末期ガンの宣告
(c) 公式ウェブサイトより
思い起こすと、ジェンとジュディの出会いもグリーフケア*1。
またシーズン3の途中では、ジュディが流産したシーンも再び流れ、産まれることなく旅立った子供のことを思い出すジュディの姿もありました。
シリーズ最終話で、ジュディを失い、再びグリーフケアに参加したジェン。
そこで、「Griefは続いていく(終わらない)もの」というセリフがありました。
私はまだ30代ということもありそういう経験は少ないのですが、これから人生が進むにつれて、大切な人がいなくなるということは悲しいけれども避けて通れないこと。
ジェンにとっては、夫を交通事故で失い、それをきっかけに出逢ったジュディと親友になれたのに、そのジュディもガンで失ってしまいます。
短い期間で大切な人を2人も失いましたが、同じ期間に、愛する人(ベン)と出逢い、ベンとの間に愛娘も産まれ、新たな出会いもまた2人分ありました。
この作品が撮影されたのは、コロナのパンデミックの最中だったそうです。
アメリカをはじめ諸外国では、コロナの死者数も日本より多く、よりGriefという概念を強く持つタイミングだったのかもしれません。
私もまた、シーズン3を見ていたのが3.11の時期と重なっていたこともあり、死や別れというものを、より強く考えさせられました。
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シーズンフィナーレ。
自宅のプールではしゃぐ家族をながめるジェンがベンに顔を向け、
「ベン、話があるの」
と深刻そうに話しかけるところで、この作品は終わります。
ベンの双子の兄・スティーブを殺したのがジェンであることを告白できたのか。
それとも、「・・・ううん、やっぱなんでもない」と最後まで言えずにいるのか。
それは視聴者が好きに物語を想像できるようになっています。
皆さんはどう思いましたか?
私は、ジェンは最後まで真実をベンに言わないと思います。
真実を知ることが必ずしも正しいことではないし、聞かされる本人にとって良いこととも限りません。
警察の捜査も終わり、スティーブの死については公式に結論が出ています。
ベンも、ジェンの息子たちと良い関係を気づき、娘も産まれました。
そんな中、真実を告げることが正しいとはどうしても私は思えませんでした。
振り返ると、シーズン3は視聴者の想像に委ねる場面が多かったように思います。
- ジュディが亡くなるまでの期間、どのように過ごしたのか。
- FBIのモラリス捜査官を殺したのはだれか。
(c) 公式ウェブサイトより
製作者へのインタビュー記事を見ると、これらに対して明確に答えを出していないのは製作側の明確な意図によるものだそう。
「世の中、必ずしも白黒つくものばかりではない」
「知りたくても知りえないこともある」
"Grief"と"知りえない余白"・・・深いテーマをシリアスすぎることもなく、丁寧に描いていました。
『デッド・トゥ・ミー』シーズン3
— Rio (@nami11star1) 2023年3月16日
シリーズの最後。
シーズン1からジェンとジュディの友情が大好きで、終わっちゃうのは寂しかったけど、ストーリーを見届けられて感無量。
主役のクリスティナ・アップルゲイト、難病の中演じきった裏話を後から知り、びっくり…
とても好きなシリーズでした。 pic.twitter.com/asuudjgN40
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*1:死別による深い悲しみから立ち直るサポートをする団体、取り組みのこと